予実対比における予算はなぜリファレンスラインで表すべきなのか考えてみる
まえがき
DATA Saber認定(Tableauの公式エバンジェリスト的な制度)にチャレンジしています、デルモです。
さて、今回は比較的まじめなタイトルです。
Tableauの勉強をしていると、予実対比における予算は当たり前のようにリファレンスラインを用いるようになりますが、なぜそれが良いのかについては深く考えたことがありませんでした。
(ちなみに、リファレンスラインを超えているかどうかを判別する棒グラフのことを『ブレットグラフ』と呼ぶそうです)
パッと見、わかりやすいなら理由なんてどうでもよくない?
という意見もありそうですが、DATA Saberを目指すからには理由まで説明できなければということで、本日はその理由をまとめていこうと思います。
リファレンスラインを用いないことによる問題点
予算を達成しているかどうかが一目で判別できない
青とオレンジ、どちらが予算でどちらが実績かが凡例を見ないと判別できません。
また、予算が達成できているかどうか微妙な場合、目視でどちらが大きいか比べるのは面倒です。
さらに言えば、棒の数が多すぎて、異なる四半期の売上と予算を比較してしまう恐れがあります。
横軸でせっかく時系列順で並んでいるのに、四半期ごとの売上の推移がわからない
予算の棒グラフが間に挟まっていることで、「時系列順に並べることで推移がわかる」というメリットが無くなってしまっています。
予算と実績の識別に色分けを使ってしまったため、他の要素に色分けを使いづらい
予算をリファレンスラインで表すことで、予算達成or未達などで色分けをすることができます。今回は目標未達はマズいというのを強調するために、未達を赤としました。それによって、年々予算の達成率が上がってそうだというインサイトも得られました。
おまけ
ついでに、予算の達成度合いもリファレンスラインを使って表してみましょう。
手順は以下の通りです。
- セルごとのリファレンスラインをもう一本追加
- リファレンスラインの編集で「分布」を選択し、目標金額に対して適当な値でパーセンテージを設定
- 「下を塗りつぶし」を選択
- マーク→サイズから各棒を細くして、マーク→色から棒の色をやや透明にして枠線をつける(見やすさのため)
- 行のグリッド線を消す(見やすさのため)
仕上がりはこんな感じです。
あとがき
いかがでしたでしょうか?
リファレンスライン、何気なく使ってましたが、無いと困ると実感しますね。
私の会社の業績ダッシュボード、Tableau等のパッケージを使わずに自前で開発しているのですが、その開発に対してビジュアライズ観点での進言もしてみようかな…
(もちろんリファレンスラインは使ってますが、その他の見やすさ等の観点で)